このブログを読むとわかること
- 「残クレアルファード」という言葉がなぜバズっているのか
- 残価設定型クレジットの仕組みとメリット・デメリット
- 資産形成の視点から見た残クレの問題点と筆者の体験談
- 人生観としての選択肢と『DIE WITH ZERO』との関連性
はじめに
近年、SNSやYouTubeで「残クレアルファード」という言葉がバズり、多くの人が話題にしています。 一見するとただのネットミームに思えますが、その背景には消費者心理や資産形成に直結する課題が隠されています。 本記事では、残価設定型クレジット(残クレ)の仕組みやリスクを整理しつつ、私自身の体験談を交えて「資産形成の観点からなぜ残クレを避けるべきか」を考えていきます。
「残クレアルファード」がバズっている理由

なんで残クレ「アルファード」なの?
「残クレアルファード」というフレーズは、もともとネット上のパロディソングやミームとして拡散しました。 しかし単なるネタではなく、実際に5年前に30系アルファードが爆発的に売れた時期に、多くの家庭が残価設定型クレジットで購入したという社会的背景が存在します。
そして今、契約満了を迎えた人々が「想定外の出費」や「返却時の制約」に直面し、その現実が明るみに出ています。 走行距離オーバーやカスタム、事故歴による減点で追加費用が発生したり、支払い総額が割高であることに気づいたりしているのです。
この現象は「身の丈に合わない高級車を、月々安く見せかける残クレで手に入れた結果のツケ」と捉えられ、多くの共感や批判を呼んでいます。 バズの背景には、消費行動への風刺と資産形成への警鐘が同居しているのです。
残価設定型クレジットとは何か
残価設定型クレジット(通称:残クレ)は、自動車ローンの一種です。 契約時に3〜5年後の下取り価格(残価)を設定し、その差額分だけを分割で支払う仕組みになっています。
例えば、車両価格700万円・残価210万円の場合、月々の返済対象は差額の490万円。 契約満了時に「残価210万円を支払って乗り続ける」「返却する」「新車に乗り換える」のいずれかを選べます。


メリット
- 月々の返済額が通常ローンより低くなる
- 数年ごとに新車に乗り換えやすい
- 将来の下取り価格が保証される安心感
デメリット
- 走行距離や車両状態に制約がある(違反時は追加費用)
- カスタムや修理跡で査定が下がる
- 支払い総額が通常ローンより高くなる場合がある
- 自由度が低く「購入」というより「リースに近い」
私自身の体験と思い
実は私自身も、一度だけ残クレでミニバンを購入したことがあります。 当時は知識が乏しく、ディーラーの言うことをそのまま信じて契約してしまいました。 後から残クレの仕組みを調べて、その制約やリスクの多さに驚愕したのを今でも覚えています。



ぼく自身も仕組みを理解せずに使用していたことがあるんだ…
幸いにも私は事故を起こさず、走行距離も制限内、カスタムもせず丁寧に乗ったため損失を出すことなく契約を満了できました。 しかしその実感は「車を購入した」というより「リース契約で借りていた」に近いものでした。
車好きとしてカスタマイズを楽しんできた経験があるからこそ思います。 残クレは車を自由に楽しむには不向きであり、資産形成を考える上でも合理的ではありません。 車を持つなら「身の丈に合った車を現金一括で購入し、余力を投資に回す」方が、はるかに健全で再現性の高い戦略だと確信しています。
もう一つの視点:幸福度と選択
今回はあくまで「資産形成に於いて」残クレは使うべきではない、というのが私自身の結論です。 しかし一方で、若い時にしかできない“マイルドヤンキー的な車の乗り方”というのも確かにあると思います。 制度を理解した上で、それでも自分の幸福度が高まるのであれば、その選択を私は否定しません。


これは『DIE WITH ZERO』の「お金を残すな、経験に使え」という考え方にも通じます。 要は、契約の中身を知らずに後悔するのではなく、理解した上で納得して選ぶことが大切なのです。
まとめ



あくまでも制度の一つ!
理解して使うならメリットがある事も確か!
「残クレアルファード」がバズっている背景には、単なるネットの面白さを超えた、消費者心理と資産形成の問題が隠れています。 残価設定型クレジットは一見便利に見えますが、自由度の低さや割高さ、そして契約理解不足によるリスクが大きい商品です。
資産形成を重視するなら、借金をして減価資産を手に入れるべきではありません。 車はあくまで移動の手段であり、「見栄のための借金」は将来の資産形成にとって大きなマイナスとなります。


ただし、若さゆえの挑戦や経験に価値を見出すのも一つの人生観です。 重要なのは、無知のまま契約して後悔するのではなく、理解した上で自分に合った選択をすること。
最後に、私の好きな言葉を紹介してこの記事を締めたいと思います。 YouTubeチャンネル『Good Speed Vision』で語られていたフレーズですが、 「身の丈に合った車を選ぶのではなく、乗りたい車に身の丈を合わせろ」。
資産形成の観点からは必ずしも賛同できない部分もありますが、若さゆえの挑戦や経験を大切にするという意味では心に響きます。 結局のところ大切なのは、「理解した上で、自分の価値観に合った選択をすること」だと私は考えています。
コメント