はじめに
今回紹介するのは、実業家・堀江貴文氏による著書『本音で生きる 一秒も後悔しない強い生き方』です。
この本を手に取った理由は、最近「周囲の目を気にして自分の意志が鈍る瞬間」が増えていたからです。
行動したいのに動けない。そんな葛藤の中で、堀江氏のストレートな言葉が背中を押してくれるのではと思い、読み始めました。
結果的に本書は、予想以上にシンプルで力強く、「やりたいなら、やれ」「言い訳は不要」と喝を入れてくれる内容でした。
本書の要約:本音で生きるための5つの原則
本書は全体を通して、「言い訳をせず、自分の本音に忠実に生きよ」という明快なメッセージが貫かれています。堀江氏の人生哲学が詰まった、以下のようなポイントが印象に残りました。
1. やりたいことをやれ
「本音で生きる」とは、自分の欲求に正直に生きること。他人の目や常識ではなく、自分の“やりたい”という感情に従うことが最重要とされています。
2. 言い訳をやめる
「時間がない」「お金がない」「才能がない」といった理由は、すべて“やらない理由”でしかないと堀江氏は一刀両断します。
行動しないことに対する自己正当化をやめ、「どうすればできるか」を考える姿勢が求められています。
3. 常識を疑え
「空気を読む」「周囲に合わせる」といった文化は、自分の可能性を狭める罠だと指摘されています。
他人の価値観ではなく、自分の感覚を信じることの重要性が繰り返し語られます。
4. 行動し続ける
成功に必要なのは「才能」ではなく「行動量」だと堀江氏は言います。
とにかく手を動かし、実践の中で学び、改善していく。
「まずやる」というシンプルな原則が、最大の武器になると語られています。
5. 嫌われる勇気を持て
万人に好かれようとするのは無駄な努力。本音で生きれば、必ず誰かに嫌われる。
それでも自分に正直に生きる姿勢が、結果的に信頼を生むという考え方です。
印象に残ったフレーズ:「オヤジになるな」
特に印象的だったのが、「文句ばかり言って行動しない人を“オヤジ”と呼ぶ」というくだりです。
これは年齢の話ではありません。
変化を恐れ、愚痴ばかりこぼして現状維持を選ぶ人──それこそが「オヤジ」だという表現が、妙に納得できました。
また、「考える前に動け」「まず行動しないと何も始まらない」という繰り返しのメッセージも、行動力を呼び覚ます強烈なパンチラインになっていました。
私の感想:アドラー心理学と重なる「自己責任」の思想
本書を読みながら、私自身の生活を振り返ってみました。
やりたいことはある。でも「仕事が忙しいから」「時間がないから」と、つい後回しにしてしまう。
それって本当に“やりたい”と言えるのか?と自問自答させられました。
堀江氏の語り口は時に刺激的ですが、裏には「自分の人生に責任を持て」というシンプルな真理があります。
この考え方は、私がこれまで影響を受けてきたアドラー心理学の「自己責任」「課題の分離」と非常に近いと感じました。
誰かや環境のせいにするのではなく、「今の自分の選択が人生をつくっている」という覚悟。その感覚を本書は再確認させてくれました。
私はこれまでも、自分の信念だけは曲げないようにしてきたつもりですが、「まだまだ余地がある」と感じました。
特に心に残ったのは、「自分にすら嘘をつかずに生きる」という覚悟です。
折り合いをつける部分はあっても、信念ややりたいことは貫きたい。
今年も私は、自分がやりたいと感じたことをやり切る一年にしたいと思います。
どんな人におすすめか?
- やりたいことがあるのに動けない人
- 「今のままでいいのか?」と悩んでいる人
- 空気を読んでばかりで疲れている人
- 行動したいが周囲の目が気になる人
- アドラー心理学に共感する人
- 本音で生きたいと思っているすべての人
おわりに
『本音で生きる』は、シンプルでありながら力強い言葉で、読者の思考と行動を揺さぶる一冊です。
他人や常識ではなく、自分の“やりたい”という本音に正直に生きること。
そして、言い訳せずにまず行動すること。
本書を読んで改めて感じたのは、「人は変われる」という前向きな前提に立ち、自分の人生を自分で引き受けることの大切さです。
これはまさに、アドラー心理学が教える「自立」や「自由」の思想と深く通じ合っていると私は感じました。
小さくてもいいから、自分の意志で選び、動く。
その積み重ねが、本音で生きるということなのだと実感しました。
「やるか、やらないか」──この問いに、あなたならどう答えますか?
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